「鍼灸」を知りたい!

痛みの治療を探されている方へ「痛みを止める最新情報」

痛みでお困りのあなたに「痛みを止める最新情報」

痛みでお困りのあなたに、
ペインクリニックでどのようなことが
行われているのか?
また痛みにはなぜ鍼灸も良いのか?
を解説したいと思います。

昨年、大阪であった日本心身医学関連学会
合同集会で、ペインクリニックの医師の先生の
「筋膜リリース」の講演を拝聴する機会が
ありました。

この筋膜リリース(ハイドロリリース、ファッシアリリース)にて、
・肩こり
・背部痛
・腰痛
・筋筋膜性疼痛(MPS)
などのこり・痛みに対して治療をされている
そうです。

ペインクリニックでの痛み治療「筋膜リリース」

「筋膜リリース」実際の治療法は?

超音波(エコー)にて患部の筋膜を特定し、
生理食塩水や少量の局所麻酔薬を注射する
方法です。

肩こりの場合は、僧帽筋・棘上筋・肩甲挙筋
にアプローチし、腰痛の場合には多裂筋に
アプローチします。

なぜ効くのか?

・痛み物質(サブスタンスP、ブラジキニン)
 流し去るから。
・癒着した筋膜の滑りを良くするから。
・血流を良くして筋膜の水分量を増やせるから。
・エコーにて痛みの原因を可視化し、それが
 改善したことを確認し認知が変わったから。
 (認知行動療法的な効果)

「筋膜リリース」注意点は?

注射の痛みによる迷走神経反射(失神など)
に注意する。

だいぶ簡略化させていただいてますが、
上記のような内容でした。

私が特に興味を惹かれたところは、
「筋膜リリース注射がなぜ痛みに効くのか?」
というところでした。

鍼灸にも鎮痛効果があります。
では、鍼灸はなぜ痛みに効くのか?

これについては2つのケースに分けて、
説明をさせていただきます。

鍼灸はなぜ痛みに効くのか?

1つ目は、痛みのあるところに鍼をした場合。
2つ目は、痛みのある患部から離れた場所に鍼をした場合。

一つずつ解説いたします。

①痛みのあるところに鍼をした場合

このときは、
・先ほどの注射による「筋膜リリース」と
 痛みの取れる仕組みは似ています。

さらに付け加えると、
・鍼刺激をすることで、身体で作られる
 天然の鎮痛物質(エンドルフィン)
 血中に増えるので鎮痛に繋がります。

また、
鍼刺激をすることで、その刺激を痛みよりも
 優先的に神経が感じ取るようになることで、
 鎮痛に繋がります。
 (ゲートコントロール説より)

②痛みのある患部から離れた場所に鍼をした場合

このときは、
・経絡(同じ性質のツボを結んだ身体上に
 あるライン)を介して、遠隔部から患部
 に作用さて痛み等の状態を改善させます。

そして最近では、この経絡の正体が
筋膜ではないかとも、言われています。
私が今回特に着目したのはココです!

鍼灸がなぜ効くのかは、どうしても
神秘的・抽象的に語られがちですが、
この「経絡=筋膜」という理屈で
鍼灸の効果を語るととても理解が進みます。

「患部から離れたツボに鍼をして、
 患部の痛みが取れるのはなぜか?」

それは、
痛みに関連する遠隔部の筋膜が緩んだことで、
患部筋膜への負担が軽減されたから。
と言えます。

また、
「鍼をして消化器など内臓症状にどうして
 影響を及ぼせるのか?」

それは、
筋膜が臓器の周囲や内・筋肉・背骨・神経
などを真空包装しており、身体のいたる
ところに蜘蛛の巣状に張り巡らせれている
ので、遠隔のツボからでも内臓症状に影響を
及ぼせるから。
と言えます。

まとめ

根拠を持って鍼灸施術することは、
施術効果の向上にも繋がります。

今回、「鍼灸が痛みや内臓症状になぜ効くのか?」
の1つの根拠として「筋膜」を改めて
学べたことは私にとって大きかったです。

この記事が、痛みにお困りのあなたが
ペインクリニックや鍼灸院を検討する際の
参考になれば何よりです。

参考学会:2019年日本心身医学関連学会合同集会
参考書籍:「閃く経絡」ダニエル・キーオン先生

PS.私事ですが、
参考書籍の翻訳者に大学の先輩のお名前が、、、
嬉しかったです。私も頑張ります!